その具体的なアプローチとして、シナーベル氏は米国のある街を対象に小林佳弘氏(アリゾナ州立大学計算・情報・意思決定工学部プリズム研究所研究員)と共同で、より詳細に調査したライフモデル(life model)の一端に触れる。

UC-win/Roadと「Manga-Me」を利用したライフモデル
UC-win/Road Manga-Me Life Model
(画像はマーク・オーレル・シナーベル氏 提供/
(有)ライティング・ソリューションズ 訳)
(Images provided by Marc Aurel Schnabel/
Translated by WritingSolutions Ltd.)

 そこでは、見る人が実際に体感できるよう、UC-win/Roadを使って街のさまざまな景観を、表面にテクスチャを施した3Dモデルなどから成るVRで再現。さらに、それを「Manga-Me」でモノクロのマンガ表現に変換している。

 シナーベル氏はサンプルとして複数の静止画像を挙げながら、これらの表現の視覚的な印象は非常に明瞭で、デザインに関するビジュアルコミュニケーション(visual communication)を通じて多様な情報が得られるとする。とくに、3D・VRをマンガ化することでビジュアル・ノイズ(visual noise)が低減し、他の要素がハイライトされるメリットに注目する。

 さらに同氏は、先に一部を静止画で紹介したUC-win/RoadのVR空間をベースにマンガ化した中を、複数の車両が走行するアニメーションを示す。動画ではとくに、見る人の注意が静止画としてのきめ細かさよりも、むしろ動きのある一連のアニメーション画像としてフォーカスされる。その意味で、やはり、マンガ化により細部の表現が軽減されることで、動画におけるその視覚化の優位性が増大。さまざまな環境の中でのコミュニケーションあるいはストーリーテリングが可能になるという。

 シナーベル氏はこの「Manga-Me」とUC-win/Roadとの連携について、写実的な画像制作を目的としないノンフォトリアリスティックレンダリング(Non-Photorealistic Rendering)における最善の手法の一つと結論づける。しかも、マンガは国境を越えて巨大な市場があり、同手法の潜在需要の広がりや市場へのインパクトを想定。とくに、デザイン環境の説明や表現がノンフォトリアリスティック化する中で、その先駆的な位置づけに期待を示す。

Exploring New Trends: Information-oriented Strategy and Technologies in Civil Engineering, Construction, Transportation and Environment

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